キャリア・アンカーで「どうありたいか、なにをしたいのか」のコアを知る

こんにちは。タク帰りしたら運ちゃんとともに道をまちがえてちょっと一杯分損をしたcnktです。

第1回では「望ましい仕事って?」みたいなことをだだ漏れ風味で書いたんですが、みなさん、じぶんにとっての望ましさを明確にイメージできましたでしょうか。

今回は、「どんなんだろうなあ」あたりで保留したひとを特に対象とするかんじで、お役立ちふうに「望ましさの見つけかた」についてご紹介してみます。

どんな仕事をしたいかと考えたときに、職能や職種……たとえば「アクセシビリティに強くなりたい」とか「UIデザイナーになりたい」とかは比較的すぐ思い浮かんだのではないかと思います。

では、そうだったかたに質問です。どうしてそう思ったのでしょうか。

……みなさん、どんな答えが浮かんだでしょう。想定される答えを先回りして進めていくのはあざといし姑息かなあと思うので、ざっくりな質問をもうひとつ。その答えは、じぶんがそれをする動機とむすびついていましたか?

キャリア・アンカーという概念があります。個人が「はたらくこと」「はたらきかた」を考えるときに望むこと、判断の根拠となるもの……ひとことでいうと仕事観のことです。

エドガー・シャインというひとがむかしむかしに提唱したもので、その筋では有名なのでごぞんじのかたもおられるかもですが、そうでないかたには、宮城まり子著『キャリアカウンセリング』で紹介されているのがわかりやすい表現になっているので、まずは引用してみます。

(ぜんぶで八つあります。まずはためしにこれを、「優先したい順」で順位づけしてみてください。)

専門コンピタンス
企画、販売、人事、エンジニアリングなど特定の分野で能力を発揮することに幸せを感じる
経営管理コンピタンス
組織内の機能を相互に結びつけ、対人関係を処理し、集団を統率する能力や権限を行使する能力を発揮し、組織の期待に応えることに幸せを感じる
安定
仕事の満足感、雇用保障、年金、退職手当など経済的安定を得ること、一つの組織に勤務し、組織への忠誠や献身などが見られる
起業家的創造性
新しいものを創り出すこと、障害を乗り越える能力と意気込み、リスクをおそれず何かを達成すること、達成したものが自分の努力によるものだという欲求が原動力
自律(自立)
組織のルールや規則に縛られず、自分のやりかたで仕事を進めていく、組織に属している場合、仕事のペースを自分の裁量で自由に決めることを望む
社会への貢献
暮らしやすい社会の実現、他者の救済、教育など価値あることを成し遂げること、転職してでも自分の関心ある分野で仕事をする機会を求める
全体性と調和
個人的な欲求、家族の願望、自分の仕事などのバランスや調整に力をいれる、自分のライフワークをまとめたいと考えており、それができるような仕事を考える
チャレンジ
解決困難に見える問題の解決や手ごわい相手に打ち勝とうとする、知力、人との競争にやりがいを感じる、目新しさ、変化、難しさが目的になる

……どうでしょう? このブログの読者のかたは、いわゆる”つくる”仕事をしてることが多いかと思うので、「専門コンピタンス」あたりが上位に来るんじゃないかと思うんですが。

最初に「職能や職種は…」と書きましたが、職能はお金をもらうための手段であり、職種は職能による肩書きです。「そのようにあるじぶん」を認識することはよろこびでもありますが、なんのためにその職能・職種をえらぶのかと考えることは、じぶんが選択する際のつよい動機となりますし、選択それじたいにも深みと説得力をもたらすのではないかと思います(個人的な意見ですが、納得できるのって思いのほか重要)。

思いが定まったら、このアンカーを、いまの仕事に対して、「できている/できていない」や「そうする/そうしない」あたりでためしてみてください。現状の確認の助けにもなるし、タスクやミッションの遂行上の判断の助けにもなるんじゃないかと思います。

ぐぐれば似たようなことを言ってるリソースがたくさん見つかるようなありふれた話ですが、ごぞんじなかったかたの参考になればと思います。この先どうしよう……とばくぜんと考えたりする日には、ちょっとためしてみてください。

ちなみに、「したい」でえらんだぼくの答えはこんなかんじです。

  1. 自律(自立)
  2. 社会への貢献
  3. チャレンジ
  4. 企業家的創造性
  5. 専門コンピタンス
  6. 全体性と調和
  7. 経営管理コンピタンス
  8. 安定

「したい」なので、順位間の開きにも差があるなあ。「自律(自立)>社会への貢献>チャレンジ>企業家的創造性>>専門コンピタンス>全体と調和>>>>>>>>経営管理コンピタンス>安定」くらいですね。”あなたは独立心に富み、ひとの役に立ちたい、新しい挑戦をしたいという気持ちがつよいタイプです。あなたのミッションと興味関心がむすびついたときには大きな力を発揮しますが、それが望めないとなると腐ってしまったり、逃避的に転職を考えたりしてしまう面もあるのではないでしょうか。また、仕事にのめりこみ(ときには呑まれ)自己管理がおぼつかなくなるきらいがあります。死ぬときは前のめりであり、死因は好奇心でしょう。他者との協働の価値を忘れずに、人生をほどほどに楽しむゆとりも必要です。プロポーズは断られます。あなたに向いている職業は、裕福でつめたい家庭の妻、子持ちやもめ、没後十年で「ころあいやな」と作品を処分されてしまう売れなかった文筆家、などです。”というかんじでしょうか。泣いてもいいですか。

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