学び2.0でいこう! – 第2回 ググレカスが生まれるわけ

こんにちは。hokutoです。

今回から本題に入っていくこの連載、テーマは「教育・学び」。でも小難しい専門書みたいな話はできないので、僕の実感ベースでお話していきます。今回のテーマは「ググレカス」です。

ググレカス!は当然?

自分で検索もしないであれこれ質問しやがって、それくらいググれ(Googleで検索しろ)、このカス野郎!・・・という返答の略が転じて「ググレカス」になったんだそうです。なるほど。この言葉に見られるように「わからないことは人に聞く前に自分で調べてみるべきだ」というのは、程度の差はあれ、ネットの世界ではわりと支持率の高い考え方であるような気がします。

でも「わからないことはまず自分で調べる」という行動は、そんなに王道なのでしょうか。「ググれ」という言葉が示すように、ネットの世界ではGoogleが圧倒的な存在感を放っているからかもしれませんが、非ネットな世界では「わからないことは知っている人に聞く」が王道という感じもします。

「調べること」に対する意識の変化

僕がネットに初めて触れたのは今から10年前で、大学1年生の頃でした。だから高校までは家でも学校でもネットを使うことはなく、調べものといえば図書館でした。小学校で辞典の引き方はかすかに習った記憶がありますが、ちゃんとした調べものに使えるような知識では到底ありません。司書さんのいる図書館に行くという選択肢は頭の中になかった僕は、調べるといっても何をどうやればいいのかわからず、結果、調べること自体を可能な限り避けていた気がします。

でも今は、ちょっとしたことでもGoogleやWikipediaで調べる毎日です。もちろん正確さとか適切さとかの問題はありますよ。でも、ほどほどのことがわかればいいような事柄も多いんですよね。漢字の読み、言葉の意味、時刻表、好きな俳優のプロフィール、小耳に挟んだ映画のタイトル・・・。小さくて粗い結果で良いのであれば、調べることをためらわなくなった気がします。

いやいや、図書館で調べるべき内容と、Wikipediaがあれば数秒で済む内容とでは、そもそも質が違うではないか。確かにそうです。でも、ここで僕が問題にしたいのは「調べる」という行為の日常度なんです。書物の山からネットへと「調べるメディア」が変わったのではなく、今まで意識の外にあった「調べるという行為」が日常の選択肢に入ってきた、ということが大きいのです。

意識の変化の理由は?

この変化の理由、10年前と今の僕に違いが生まれた理由は何でしょう。ひとつに「オトナになった」というのもある気がします。仕事をするようになって「調べること」に対する意識が変わった、というのは実感としてあります。でも一番大きいのは、やはり「ネットで検索するという経験が増えたから」ということでしょう。

注意してもらいたいのは、これが「いまネットを使う仕事をしているから」とか「ネットのインフラが近年整備されたから」とか「Googleがいろんなサービスを展開して存在感を強めたから」という理由ではないことです。これらは件の変化と無関係では当然ないのですが、そういう環境面は副次的な要因であって、最大の要因は「検索の経験が増えたから」です。逆に言えば、環境面が整っていても「検索をした経験があまりない」人はいくらでもいると思うのです。僕の周囲を見渡すと、そういう人の方が多いくらいです。

ググレカスを生む認識のギャップ

検索という経験を積んで、調べることに対する意識が変わった人。調べることが日常化している人。そんな人たちにとっては、ネットは情報の海であり、ググることで泳いでいくものだという実感があるのではないでしょうか。

一方で、検索の経験があまりない人にとっては、ネットの世界は別の見え方をしているのではないでしょうか。例えば、ネットとはタダで読める新聞であったり、mixiであったり、匿名で発言できる掲示板だったり、といった具合です。そんな人たちにとっては「調べることは大変なので選択肢にない」のかもしれませんし、「わからなければ人に聞くのが普通」ではないでしょうか。そしてその感覚は、ネットの世界にもとりあえず持ち込まれるのだろうと思うわけです。

検索を使えという外的な圧力を受けて始めた人や、ネットに関するしっかりとした教育を受けたうえで使っている人は、現段階のネットユーザーを考えると少数ではないかと思います。だからこそ、ネット=検索だと認識している人は圧倒的多数ではない。今の「ググレカス」なやり取りは、そういう状況から生まれた認識のギャップから起こっているのではないかと思います。

では、この状況は今後も続くのでしょうか。もし変化が起こるとすれば、それは学校教育によるものなのではないか、と個人的には思っています。ということで、次回からは教育現場のお話をしたいと思います。では、また。

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